ストレスによる身体症状に着目した治療

心療内科と精神科の違いは、身体症状を診るかどうかです。身体症状は、心理的及び社会的なストレスから引き起こされます。例えば、頭痛や腹痛が何日も続いていたり、苦手なイベントの前に体調を崩しやすくなるなどです。これらの症状は内科を受診しても異常がない場合がほとんどで、原因が分からないまま症状を引きずってしまう人も少なくありません。心療内科では、こうした身体症状を中心に治療を行います。治療内容は、薬物療法、カウンセリング、生活指導などが挙げられます。全ての治療方法を一通り試すのではなく、患者一人一人に合った治療を行うため、不安になる必要はありません。通院頻度や症状の重さによってどうしても治療が長引きやすくなりますが、根気よく通うことが大切です。

具体的な治療内容とは

薬物療法では、主に4つの薬が処方されます。精神的な症状が現れている場合は、抗うつ薬が処方されます。抗うつ薬は脳内を落ち着かせる役割があり、よく使用される薬の1つです。同時に、不安や緊張を抑える抗不安薬を処方されることも少なくありません。さらに、不眠症が現れている場合は睡眠薬も使われます。そして、身体症状としてけいれんが見られる場合には抗てんかん薬を処方します。薬の効果については、長く服用してやっと分かるケースが多いです。しかし、明らかに症状が悪化していたりアレルギーが出た場合には直ちに服用を中止しなければなりません。

カウンセリングでは、ストレスの原因となっているものを医師やカウンセラーとともに解決します。生活習慣の乱れが見られる場合は、睡眠や食生活の見直し、薬の乱用防止などの指導を行います。